人生は戦いか。
毎日が相反するもの同士のせめぎあいだ。
白と黒。善と悪。快楽と苦痛。精神と物体。
生と死。自己と他人。長い長い戦いだ。
お互いが反目しあうことなく、一つに溶け合えて
調和のなかに暮らしていけたらどんなに良いか。
そこまでは遠い。まだまだ遙かだ。
くじけそうなときには活力を。
暗いときには光りを。疲れたときには休息を。
空腹な者には食べ物を。乾いた者には飲み物を。
悲しい者には笑顔を。
この砦は守られている。あらゆる攻撃に耐えよう。
全ての因縁を切ろう。戦士達にひとときの休息を与えよう。
そういう力に守られている。
無骨な外観とはうらはらに内部は何と暖かい。
人が住み、夕げの煙が立ち昇る。
人々のざわめきが耳に心地よい。村の記憶が呼び起こされる。
人が集い共に卓を囲む。なんと幸せな光景。
その時初めて気付いた。
周りをみると同じ戦いをしている戦友ばかりであった。
外は砂塵の嵐。明日は明日の風が吹く。
どうかこの戦いに勝利しますように。
疲れ傷ついたらまた戻ってくればよい。
安らぎと活力を取り戻さん。
この砦ある限り何とか戦えよう。
砦の名前は「セカンドサイト」。
来るべき世界を見つめる力だ。
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